人間環境学部クラス
人間環境学部クラスの3学期授業は、「持続可能性」を大きなテーマとして、「問題意識の育成」と「大学での学びの構築」をテーマに、付属校ならではの高大連携教育として多彩な取り組みを行います。
校内での取り組みでは、班体制を作り、研究発表に向けた取り組みを進めていきます。また、ゲスト講師による特別講義やフィールドワークも積極的に実施をする予定です。
集大成となるのが、研究発表をおこなうプレゼンテーションです。テーマごとに編成された各班が、それぞれの問題意識に基づき調査・研究をおこなった成果を発表します。
2022年度 人間環境学部クラスの取り組み
取り組み その1
人間環境学部クラスがいよいよ始まりました。各班で研究テーマを設定し,テーマの現状認識,問題点を整理しながら,班,個人としての「主張」を論ずることができるよう討議を進めました。
18日には,初めてのフィールドワークにでました。テーマは「JR貨物が取り組むSDGs-川崎臨海部の京浜工業地帯を歩く-」です。担当教員によるマニアックで熱のこともった事前学習では,貨物輸送は環境負荷が少なく大量の荷物を運べる輸送手段であること,また東日本大震災においていち早く運転を開始し,3月16日から物資輸送を担ったことを学びました。当日のフィールドワークでは工場が建ち並び大型トラックが多く走り回る「京浜工業地帯」を歩き,私たちの生活を支える産業活動がこの地で行われていることを肌で感じることができました。また,実際に何本もの貨物列車が通る様子をみると,この地が物流拠点となっていることも分かりました。多彩なフィールドワークがあることは人間環境学部の取り組みの柱ともなっています。のこり3つの取り組みから様々なことを吸収して欲しいと思っています。
19日には,学部生4年の尾島さん,廣瀨さん,山崎さんから大学生活一般についての講演,アドバイスをいただきました。人間環境学部の内容だけでなく,大学生活,どのような人間像に成長してほしいかなど,多岐に渡るお話を卒業生からお話いただきました。生徒たちも卒業生の話をとても興味深くきいており,積極的に交流をはかることができました。
これらの貴重な体験を元に各班の研究発表の準備を進めてほしいと思います。

取り組み その2
人間環境学部クラスではプレゼン大会に向けて、各班の研究テーマの現状認識、問題点を整理しながら、レジュメ、パワーポイントの作成をしています。また、週に1度フィールドワークを実施し、体験を通してさまざまなことを学習していきます。
1月30日、人間環境学部教授の金藤正直先生とゼミに所属する本校卒業生たちが来校しました。まず、卒業生による大学生活やゼミ活動についての講演を聴き、そのあと3つに分かれてプレゼンの中間報告をおこないました。金藤先生のゼミには毎年複数人の先輩方が入って頑張って活動しています。先輩方の話からは大学生活が充実している様子がうかがえました。また、プレゼンに対するアドバイスを受け、とても刺激を受けたようです。
1月31日、「向ヶ丘遊園跡地保全運動と生田緑地」をテーマに、向ヶ丘遊園の緑を守り、市民憩いの場を求める会(遊園の会)の方々の案内のもと、生田緑地内を踏査しました。まず、遊園の会代表の薬袋美奈子先生(日本女子大)よる講義を受講しました。「人」と「自然」が持続的に共生するための開発とは何かについて、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。向ヶ丘遊園跡地をめぐる踏査では、けもの道の中を歩く場面もありましたが、天気にも恵まれ緑地散策を満喫することができました。
2月9日は、3年ぶりに鎌倉フィールドワークを実施しました。事前学習では、鎌倉が古都保存法発祥の地であること、そのきっかけとなった八幡宮裏山(御谷の山)のナショナルトラスト運動を学習しました。フィールドワークでは、八幡宮、切り通し、寺院・神社仏閣、やぐらを通るルートを生徒たちで考え、各班でコース設定してもらいました。当日は良い天気に恵まれ、歴史と共生するまちとして鎌倉を捉えることができました。
3学期の取り組みの一つの到達点として、2月15日にプレゼンテーション大会が開催されます。1月から班を組み、興味関心のあるテーマを設定してきました。当日はフィールドワークなどの研究調査を通して議論し、問題点と解決法をパワーポイントにまとめたものを各班20分程度発表します。
発表テーマは以下の通りです。
1班:「多様な性」に対する理解のために―ジェンダー教育の現状と課題-
2班:ケチな日本に物申す―教育無償化を題材に―
3班:学校に通えない子供の現状と日本企業の取り組み―カカオを題材に―
4班:地域医療の現状と対策-医師と地方の情勢からみる格差問題-
5班:フードロスを減らすためには
6班:好きなものがあること~ジェンダーレス商品の誕生と背景~
7班:教育格差0を目指せ~支援は偽善?~
8班:フリマアプリのこれから~衣料ロス解決に向けて~
9班:ブラックバイトからの救済
10班:埋立地からみる日本の未来




取り組み その3
3学期の取り組みの一つの到達点として、2月15日にプレゼンテーション大会が実施されました。発表は、フィールドワークなど研究調査を通して議論し、問題点と解決法をパワーポイントにまとめたもので20分程度発表しました。
各班、それぞれ工夫をこらして、テーマの現状、問題点、解決策について分析・提案し、お互いに質問して議論しあうことができました。当日は、法政大学から科学技術哲学や倫理を専門とされる金光秀和先生にお越しいただき、各班に向けてアドバイスをいただきました。6週間という短い取り組みでしたが、アドバイスいただいた点は、きっと大学での学びに繋がるかと思います。
人間環境学部に進学する生徒たちには、これまでの「出会い」と「学び」の経験を振り返ったうえで、4月からの新しい学生生活に邁進してほしいと思います。
各班の発表テーマ
1班:「多様な性」に対する理解のために―ジェンダー教育の現状と課題-
2班:ケチな日本に物申す―教育無償化を題材に―
3班:学校に通えない子供の現状と日本企業の取り組み―カカオを題材に―
4班:地域医療の現状と対策-医師と地方の情勢からみる格差問題-
5班:フードロスを減らすためには
6班:好きなものがあること~ジェンダーレス商品の誕生と背景~
7班:教育格差0を目指せ~支援は偽善?~
8班:フリマアプリのこれから~衣料ロス解決に向けて~
9班:ブラックバイトからの救済
10班:埋立地からみる日本の未来