第25回全国私立大学附属・併設中学校・高等学校教育研修集会
日時:2020年11月7日(土)
実施方法:WEB会議ツール「Zoom」を利用したオンライン開催
今年度は、法政大学第二中高等学校での実施が予定されておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の状況をふまえ、規模を縮小しオンラインにて実施することとなりました。
テーマ「今、中高生に伝えたいこと」
感染症が蔓延し、誰もが生活に制約を強いられるようになってきました。世界も人間も内向きとなり、権威的、管理的な傾向が幅を効かせ、経済・教育格差が広がる一方、情報通信技術の発達が新たな生活様式を生み出しています。社会が変わり、人も変わりつつあるという今日、次代を担う中高生に何をつたえるべきか、基調講演を契機に深めていきたいと考えます。
プログラム
13:00~14:00 |
研究集会実施連盟 総会 |
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14:10~14:20 |
開会行事・連盟会長挨拶・開催校挨拶 |
事務連絡 |
14:30~15:30 |
基調講演 安田 菜津紀 |
プロフィール 1987年神奈川県生まれ。NPO法人 Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル/D4P)所属フォトジャーナリスト。同団体の副代表。 16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。 現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。 東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。}著書に『写真で伝える仕事-世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)、他。上智大学卒。}現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。 |
15:40~16:40 分科会A |
コロナ禍における入学試験対策の情報交換 石塚 清章(玉川学園 中学部高等部 理事) |
先般のCOVID-19感染拡大防止対策に関するアンケート調査にご協力いただきましてありがとうございました。 分科会Aでは、今後行われる入学試験の対策について情報交換したいと思います。 問題作成上の対策、試験会場設営の対策、監督者の対策、保護者待合室、最寄り駅やバス停での対策、予備日など、各校の対応策の情報提供をお願いします。 |
15:40~16:40 分科会B |
学校教育におけるICT活用の推進 國領 正博(立命館守山中学校・高等学校 教務主任 ICT教育・活用プロジェクト委員) |
29年間の中で推進してきた ICT 活用の実践と、特にこの6年間に取り組んできた立命館守山中学校高等学校における実践とその成果・現状について報告する。 立命館守山の6年間の取り組み実践の中で、より多くの教員が継続的に活用するために取り組んだことなどについて失敗事例も交えての発表とする。 |
15:40~16:40 分科会C |
オンライン授業の可能性と課題 植月 文隆(法政大学中・高等学校 教務部長) 遠山 耕平(法政大学第二中・高等学校 教務主任) 児美川 孝一郎(法政大学キャリアデザイン学部 教授) |
新型コロナウィルスの感染拡大による「非常事態宣言」を受けて、不要・不急の外出自粛が呼びかけられました。 学校での対面授業が実施できないなかで、オンラインでの教育活動がおこなわれました。 誰もが経験したことのない状況のなかで、手探りでのオンライン授業が始まりました。 様々な困難や苦労はありましたが、オンライン授業は対面授業では見いだせなかった教育の可能性を拓くものでもありました。 また同時に人が集うことの教育的意味も再認識されました。 リアルタイム双方向型やオンデマンド型など様々な形態のオンライン授業がおこなわれました。 二つの学校で取り組まれたオンライン授業における具体的取り組みを題材にしながら、その可能性と課題を探ります。 |
16:50~17:00 |
全体会・閉会行事・事務連絡 |
開催校 ご挨拶
新型コロナウイルスの感染が今なお終息をむかえないなか、全国の附属校、併設校のみなさまも様々な対応に追われていることと思います。当初、本校を会場に行う予定であった第25回の全国私立大学附属・併設中学校・高等学校教育研究集会も今年度はZOOMを使ったオンラインでの開催となりました。いったんは中止もやむなしと考えましたが、多くのみなさんが知恵をだしていただき、新型コロナウイルス禍のもとでもこの教育研究集会の歴史を途切れさせることなくつないでいくことができることになりました。
本校も、休校期間や半数登校の期間を経て、生徒全員での登校が始まっています。まだ、授業時間を短縮するなど教育活動は少しコンパクトになっていますが、少し、日常に近づいた感じです。生徒たちの表情をみていても多くが学校という場でクラスメイトや先生がたと時間や空間を共有することの楽しさを実感しているように思えます。その姿を見ていると、わたしたちが当たり前のようにそこにあると思っていた「日常」が失ってみてこんなにも貴重なものであったかと気づかされます。
もっとも、ひろく世界に視野をひろげてみたり、ひとりの人間の人生のタイムスパンでみてみたりすると、いつも安定した「日常」がつづくものでもなく、災害や災厄、場合によっては戦乱に遭遇することもあると考えた方が自然なのかもしれません。
今回、基調講演をお願いする安田菜津紀さんは、フォトジャーナリストとして世界中をまわり、私たちが考える平穏な日常生活とはほど遠い環境におかれた子どもたちの写真をとり発信されています。新型コロナウイルス禍で日々の教育活動の前提が失われた下で、さまざまに模索を続けてきた私たちにとっては時宜にかなったお話が伺えるのではないかと思います。
安田さんは「写真で伝える仕事」という著書の中で、「人が生きる限りそこには必ず『日常』がある」とも述べられています。この言葉は、わたしたち人間がもっている逞しさのようなものを示唆しているようにも思えます。どんな場面でも、世界のどこにいっても生き抜いていくことのできるための力とはどのようなものなのか、私たちが生徒に培うべき力について改めて考える機会になるかもしれません。
11月7日、インターネットを介してみなさまとさまざまに交流できることを楽しみにしております。
お問い合わせ
全国私立大学附属・併設中学校・高等学校教育研究集会実施連盟 事務局
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担当:今宿 純男・友草 司・鹿谷 武史・佐藤 ひさ枝