2023年5月3日(水)、『人馬のウェルビーイング』研究チームと体育会馬術部、well-beingホースサークルが共同で『人馬のウェルビーイング for 法政大学付属校生』を開催しました。法政大学高等学校より3名、法政大学第二高等学校より6名、合計9名の付属校生が参加しました。当日は法政第二高等学校事務、JRA日本中央競馬会(以下JRA)、公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会からの視察も受け、JRA特別振興資金助成事業である「馬の多様な利活用を推進する講習会」として実施するに至りました。
本会は、法政大学2022年度(第6回)「自由を生き抜く実践知大賞」において、馬術部が「よき師よき友が選ぶ実践知賞」を受賞した『人馬のウェルビーイング』活動※を、法政大学の引退競走馬との触れ合いや乗馬を通じて楽しみながら理解して貰うことを目的としました。加えて、緑溢れる大自然の中のスポーツ健康学部棟と馬術部施設で講義を実施することで、多摩キャンパスの魅力を付属校生に体感して貰い、本学における付属校連携事業の活性化を目指しました。講師は、研究チームのメンバーであるNPO法人日本障害者乗馬施設フューチャーバレーの深野聡理事が務めました。
「馬」に興味を持つ付属校生が積極的に講義に参加してくれ、「馬と触れ合うことができてとても楽しかった」、「貴重な経験をさせて頂きありがとうございます」、「馬の目がとても優しく、もっと仲良くなりたいと思った」等の感想を述べてくれました。視察に来場された関係者からも、付属校連携事業で「引退競走馬」を活用する意義を高く評価頂き、笑顔で馬に接していた付属校生達の様子から、今後の「人馬のウェルビーイング」活動について大きな期待を寄せて頂きました。
以下、体育会馬術部キャプテンのコメントを掲載します。
体育会馬術部は、スポーツでの勝利を目指すことに留まらず、体系立てた学術的なアプローチで研究にも取り組むことで、「新しい体育会」の姿を目指して活動しています。
今回、本年度最初の「人馬のウェルビーイング」を開催することができ、付属校生を対象として実施しました。午前中は座学を行い、馬術部の活動をプレゼンさせて頂きました。学生馬術挑戦のみならず、引退競走馬が馬術競技に出場するために必要な調教である「リトレーニング・グラウンドワーク」、馬糞堆肥を利活用した「循環型経済活動」、そして「人馬のウェルビーイング」活動について紹介しました。また、深野講師による「馬」や「引退競走馬」のレクチャーも行われました。午後のフィールドワークでは、引退競走馬である当部のヤマニンリンクス、セレステアルスター、ラジュンジェレと実際に触れ合って頂き、体験乗馬も提供しました。付属校生の皆さんが真剣に馬と向き合い、そして、とても可愛がって下さいました。
9名もの付属校生にご参加頂き、皆さんに楽しんで貰うことができて、私達も嬉しい限りです。今回のイベントを通じて馬に興味を持って頂くことや、馬術部で活動したいと思って頂くきっかけになればと思います。今後も、より多くの方に法政大学の引退競走馬達と触れ合って頂けるよう、『人馬のウェルビーイング』活動を推進していきたいと思います。
社会学部 メディア社会学科
体育会馬術部 キャプテン
4年 加藤 優那
※「人馬のウェルビーイング」とは、引退競走馬を主に用いてスポーツ活動と研究教育活動の両輪に挑戦し、人馬双方の健康で幸福なくらしの実現を目指そうとする、本学研究チームが提唱する取り組みです。
馬術部の加藤優那キャプテンによる「人馬のウェルビーイング」紹介講義
深野講師による引退競走馬の走法に関するレクチャー
(人馬は馬術部のエースコンビ、斉藤孝典副キャプテンと「ヤマニンマンダリン」牝馬7歳)
付属校生が馬術部員からブラッシングのレクチャーを受けてチャレンジ(馬は引退競走馬の「ヤマニンリンクス」騙馬14歳)
深野講師による馬術競技における「馬装」レクチャー
(馬は引退競走馬の「ラジュンジェレ」牝馬7歳)
馬術部員のサポートを受けて付属校生が立派に乗馬
(馬は引退競走馬の「セレステアルスター」牝馬9歳)
乗馬後に皆で馬を労ってお手入れしました
(とても気持ち良さそうな表情のラジュンジェレ)