現代社会においては答えが1つではない複雑な課題を、他者と協力しながら解決していく能力が不可欠になります。このような社会を見据え法政大学第二中・高等学校では、全教科にわたる幅広い教養を身に着けつつ、さらに、知識を獲得するにとどまらず、知識を用いて「自ら論理的に思考し、他者に表現することができる力」の育成を目指しています。具体的にどんな授業が行われているのか、今回は3年生の音楽科のある日の授業を見てみましょう。
Q.今日の音楽科の授業では、どんなことに取り組んでいますか?
「ボレロ」(M.ラヴェル作曲)の鑑賞です。鑑賞といっても、ただ音楽を聴いたり映像を見たりするだけではなく、実際に演奏してみる活動に取り組んでいます。「ボレロ」は小太鼓のリズムが特徴的で、3拍子で一定のリズムを、演奏している約15分間、休むことなく刻み続けなくてはいけません。実際に自分たちも叩いてみることで、曲に対する理解や知識をさらに深める取り組みを行っています。
Q.音楽科では、このような取り組みをもとにして、どのような力を身に着けてほしいですか?
様々な音楽にふれ、生涯を通して音楽を愛好する姿勢を育み、自分の興味関心を広げてほしいと思います。好きな曲を増やすことでも良いし、新しく出会った音楽に少し興味をもってみるという経験でも良いです。毎回の授業で、少しずつ世界を広げていきましょう。そして、音楽科という1つの教科ではありますが、実は世界の歴史とつながっていたり、日本各地の文化に関わりがあったりと、他教科での学習とつながる瞬間が必ずあります。様々なことに関心をもち、「あ!」と気づく瞬間を見つけてほしいと思います。
また、音楽科において表現活動は欠かせません。独奏だけでなく、クラスで合奏をすることもあります。周りの音をよく聴き、ハーモニーを作っていくことが大切です。合奏の音だけでなく、音楽活動を通して自分と仲間の個性も大事にできる力を、身につけられたら良いなと思っています。
いかがでしたか?法政大学第二中・高等学校ではこのほかにも様々な工夫がこらされた授業が行われています。今後もいろいろな授業について紹介していきたいと思います。
※授業における取組の内容については、年度によって変わることがあります。