現代社会においては答えが1つではない複雑な課題を、他者と協力しながら解決していく能力が不可欠になります。このような社会を見据え法政大学第二中・高等学校では、全教科にわたる幅広い教養を身に着けつつ、さらに、知識を獲得するにとどまらず、知識を用いて「自ら論理的に思考し、他者に表現することができる力」の育成を目指しています。具体的にどんな授業が行われているのか、今回は中学家庭科のある日の授業を見てみましょう。
Q.家庭科の授業では、どんなことに取り組んでいますか?
1年生の2学期は「食生活」の学習を行いました。
まず授業の始めに、自分の食べているものの食品分類に取り組みます。「何食べたか全然思い出せない」という人も、回数を重ねるごとに食べたものを把握し、自分の成長のために何を食べたら良いのか考えることが出来るようになっていきます。意識が高まると、栄養素の学習や調理実習でも、自分の生活に結びつけられるようになります。
授業の最後は、バランスの良い献立を考え、結果を班で考察し、発表します。
2年生は、1年を通じてSDGsをテーマに学習を行っています。「水環境」「気候変動」「つくる責任つかう責任」「ジェンダー」などについて、授業で考えます。
2学期後半には、SDGs課題について子どものおかれている状況に注目したレポート作成に向けた調査を行います。3学期にはそれらをまとめ、班で発表していきます。
Q.家庭科では、このような取り組みをもとにして、どのような力を身に着けてほしいですか?
「生活の主体者になること!」
小学生までの保護者やまわりの大人が整えてくれていた生活から、中学生では自分の生活はどうやって整えられているのか理解し、それを実践できるようになってほしいと思います。その上で、私たちの生活や暮らしている社会が、誰にとっても暮らしやすい場になるにはどうしたらよいかを考えていきます。
「自分たちには何も出来ない、変えられない」という思いから、「私の生活は自分で作る」「これからの社会は自分たちで変えていく!」と生活の主体者・実践者になっていってほしいと思います。
いかがでしたか?法政大学第二中・高等学校ではこのほかにも様々な工夫がこらされた授業が行われています。今後もいろいろな授業について紹介していきたいと思います。
※授業における取組の内容については、年度によって変わることがあります。