現代社会においては答えが1つではない複雑な課題を、他者と協力しながら解決していく能力が不可欠になります。このような社会を見据え法政大学第二中・高等学校では、全教科にわたる幅広い教養を身に付けつつ、さらに、知識を獲得するにとどまらず、知識を用いて「自ら論理的に思考し、他者に表現することができる力」の育成を目指しています。具体的にどんな授業が行われているのか、今回はある日の中学1年生の国語科の授業を見てみましょう。
Q.今日の国語科の授業では、どんなことに取り組んでいますか?
「篆刻」(石のはんこづくり)をしました。
法政二中「国語」では、文字(=私たちが使用しているコミュニケーションツール)の変遷〈文字の発生~漢字の変遷~かなの誕生~物語の誕生〉を体験を通して学んでいきます。
「篆刻」では「漢和辞典」で自分の名前を調べ、デザインを決定し、彫り、はんこ一覧の押印まですべて生徒自身で実施しました。この「篆刻」は自作の「俳画」・「書き初め」(国語)、「屏風絵」(美術)等にも同様に押印。どの作品も一層素敵な仕上がりになりました。
授業は今後「いろは歌」「万葉仮名」「歴史的仮名遣い」「平仮名」「片仮名」「物語の発生」「竹取物語」と進み、さらに「文字・言葉」について理解を深めます。
Q.国語科では、このような取り組みをもとにして、どのような力を身に着けてほしいですか?
何よりも「言葉」「文字」を大切にする心、「言葉」「文字」を丁寧に扱う心を育むことを大切にしています。
生徒たちはいろいろなことに興味関心を持っていますので、様々な教材に触れたり、さまざまな体験をしたりする中でその興味関心を伸ばせるような授業展開を試みています。
中学1年生は中学・高校の六カ年の土台となります。ただ知識を身につけるだけではなく、自らが主体的に「調べ・発表・討論」し、友人と共に学ぶ中で、より広い視野をもって、深く考えるなかで生徒自身が自分の可能性を引き出し、新たな自分と出会えることを期待しています。
いかがでしたか? 法政大学第二中・高等学校ではこのほかにも様々な工夫がこらされた授業が行われています。今後もいろいろな授業について紹介していきたいと思います。
※授業における取組の内容については、年度によって変わることがあります。