法政二高の高校3年生は、1~2講座の「必修選択講座」を履修します。この必修選択講座は、各教員が専門性をいかして講座を開く大学のゼミのような少人数の授業です。多種多様な講座の中から、生徒が自らの興味・関心や問題意識に応じて講座を選択し、より広く深く学習することができます。
今回は、社会科の講座として開講されている「韓国講座」について紹介します。
Q.韓国講座はどんなことを勉強する講座ですか?
「冬のソナタ」ブームから20年、ここ数年で中高生の間でも音楽やファッションなどの文化の面で韓国に興味を持つ人が格段に増えました。簡単な韓国語なら話せる人も増えています。ですが、日本軍「慰安婦」問題、日韓の領土問題など、両国が抱える課題については興味のない人が多いのが現実です。
人と人とを繋ぐのは言葉ですが、言葉だけでは足りません。この講座では、韓国語を学ぶとともに、韓国・朝鮮の歴史や文化、社会についての理解を深め、日韓・日朝の草の根の交流の芽を育てていきたいと思っています。
Q.韓国講座の特徴的な取り組みについて教えてください。
後期の授業では、トッポッキ(韓国餅の甘辛煮)とナムル(韓国風おひたし)の調理実習を行いました。韓国料理のいいところは、基本の味さえ調べれば、コチュジャンや塩で自分好みの味を作り出せるところです。皆それぞれの味を見つけ出して楽しんでいました。
また、オンラインで韓国の学校と繋ぎ、日韓で同時に同じ歴史の授業を受ける取り組みをしたこともあります。モンゴルの日本侵攻は朝鮮半島から見たらどう見えるのか、日本への原爆投下は韓国ではどう受け止められているのかなど、歴史認識の差異を話し合いました。通訳を挟んでの話し合いですが、意識したことのない視点からの意見は、お互いに良い刺激になったようです。
いかがでしたでしょうか?今回の「韓国講座」を含め、法政二高では例年40~50 個もの必修選択講座が開かれていて、それぞれ工夫がこらされた授業が展開されています。
今後もさまざまな選択講座について紹介していきたいと思います。
※開講される選択講座や、その内容は年度によって異なります。