THAT'S 法政二!

That's HOSEI 中1「総合」

中学校
THAT'S 法政二!

Q.今日の中学1年「総合」の授業では、どんなことに取り組んでいますか?

 今回の授業では、鎌倉時代に成立した『平家物語』の「扇の的」の読解を、班ごとに作成した紙芝居で行いました。

 中学生の間に読む古典作品は、基本的に教科書や便覧に現代語訳が載っているため、概要を把握することは容易なことです。しかし、より各自の理解を深めるには、ただ現代語訳を読むだけでなく、読み取ったことをもとに自分で場面やその情景を想像し、自分たちがわかる言葉で受け止めることが必要になってきます。その一つの方法として紙芝居づくりと発表という形式をとりました。

 作業に入る前には、作品についての学習をした上で、本文の読み合わせをして3つの場面をどこで分けるかという部分の共有までは全体でおこない、その後は班(5~6人)ごとに、3つの場面ごとの絵と台本の作成をしました。

中学1年の「総合」では、中高 6 カ年の入口の時期に、各科の授業でおこなわれている調査・討論・発表などのいわゆる探究学習に必要な内容として「考える力」や「書く力」の基礎を身に着けることを目指しています。

この2学期の授業では、班で選んだ国について、その歴史・文化・産業などを調べるという活動を行っています。1学期に学んだ図書館の使い方、PCの利用の仕方を生かし、生徒たち自身が、書籍やインターネットで調査を進めていきます。取り組みの中では、班員どうしで調査方法や内容について話し合い、調査し、その内容をワークシートにまとめた後で、発表用の模造紙を作成します。

Q.年間の取り組みの成果はどのような形で表現されますか?

 

1学期には図書館の使い方、書籍の分類方法や探し方、PCの利用の仕方などを学び、自分の興味関心にあった「本探し」をします。そして、本の紹介を通じてクラスメートに自己紹介をします。

こうした1学期の学びを生かし、夏休みには「自分の住んでいる(住んでいた)街」について調査します。歴史・文化・自然・環境・産業・観光から3つのテーマを選んで調査し、フィールドワークもおこなった上で、画用紙にまとめます。これを2学期のはじめの授業で発表し、クラスメートに自分の街について紹介します。

2学期から3学期にかけては、発表の仕方を中心に学びます。調査した内容を文章化したり、その構成を考えたりする中で、「他者に伝える」ことを念頭におき、原稿を書いていきます。「世界の国々について知り、その国の抱える問題と解決方法について考えよう」という大きなテーマを掲げ、最終的には中学1年「総合」の集大成として、自分たちが選んだ国についてポスターセッションを行います。

こうした成果物や発表に向けた取り組みを通して、中学、高校、大学における探究的な学習への主体的、共同的な取り組み姿勢を身に着けていきます。中学1年「総合」での学びが、これからの学びの基礎となっていきます。